Mind Horse No1
ウェルカム・マイ・フレンドもっとストレートに正直に話をしようぜ!!
人対人としての会話であったり、ふれあいであったり、そういう場をつくりたいね。
いまこの時期にファンクラブをおつくりになったという、きっかけはどのへんにあったのですか。
今度、"アルマンス"という連絡事務所をつくったんですよ。プロダクションじゃなくてね。それでこの機会に僕の夢だったファンとの交流の場
をつくってみたいと思ったわけですよ。本来の意味でのファンクラブね。
以前僕はあるプロダクションに厄介になっていたんだけど、そこでは他の人のファンクラブっていっぱいあった。でも、僕はそういうプロダクションがつくった
ファンクラブって好きじゃない。
なんか搾取があるっていうか、フェアじゃない気がしたんだよね。ファンとじぶんとの間にスタンスがあり過ぎるような、ね。
そういうの、やなんだよね。
もっと、ファンと僕との関係って、ストレートでいいじゃない。そうしないとなんかヘンじゃない?
つまり、萩原さんとファンの方の関係をもっとストレートに風通しよくしたいということですか。
そう、そう。間になんかヘンな商売みたいなものを入れないで。
具体的にどういう会にしたいと?
ファンとともに人生のディスカッションというかシンポジウムみたいなことをやっていきたいと思ってるんですよ。
コンサートでファンと会うといっても舞台と客席じゃ距離がありすぎるでしょ。
まぁ、あと僕とファンが会うのは自分がパクられたときの記者会見で、画面を通じてであったりするだけでしょ(笑)
もっと近くで話すということ?
そうね。で、この年になってそういうことをやったからって、自分の作品にマイナスになるとかイメージに影響するとかってことではないでしょう。
神秘性に欠けるってことでもないでしょう。
人対人としての会話であったり、ふれあいであったり、ね。そういう場をつくりたいんだよね。
まず第一回目は6月28日、29日に、100人くらいでのパーティ。
100人くらいが適当な人数ですね。近くで話ができるという・・・・・・
そうね。コンサートなんかになると二千人とか三千人が相手だから、しゃべっている暇はないからね。
6月の28、29日は萩原さんとお話ができる?
もちろん。パーティは立食式なんです。それと、去年やったイーストでのコンサートのノーカット版を見ていただく。それで、あと少ない時間かもしれないけど話し合う、それをやりたいね。
そういうパーティはこれからもやっていく?
会報を年に3回出して、そういうパーティを年に2,3回はやりたいね。
来年はコンサートもやりますしね。その際にもファンの方たちとの話し合いの場をつくりたい。地方へも出かけて行ってね。
萩原さんが出向かれる?
そう。もちろん、コンサートをするうえでだけどね。
今年、これからの音楽活動の予定は?
それは近々にでも発表することにします。
でも、あんまり焦んなくていいと思っている。強がってるんじゃなくて、ね。
僕も20年近く、この世界をやってきて、いろんなスキャンダルがあったりさ(笑)こんなバカみたいな道化師につき合ってくれるお客さんには感謝してるしね。
でもね、いつ何日、なにをやりますって、最初から大風呂敷をしかなくてもいいんじゃないって思うんだよね。
焦んないで、もう生ものは生ものでも、もうちょっと長持ちする商品でいいんじゃねえかって(笑)
決して怠けてはいないよ。怠けよう、ではなくて焦んないでいきたいんだ。
オレだって人知れず泣くことはあるさ。だから、人の話を聞けるようになったよ。
今回の「離婚しない女」はな、たかが四十なん日の撮影なんですよ。アフレコ入れて五十日近くだけど。決して怠けてなかったよ。
やっぱり上映に漕ぎつけるまでが大変なことなんだよね。原作者の連城さんをはじめとして、僕の師匠である神代監督、脚本の高田純さん、
それとプロデューサーの奥山さん、みんなそれぞれ大変な苦労だっだんだ。
長かったよ。話が出てから一年だもんね。去年からずうっとだもんね。
表面に出ない部分のご苦労も大変なんですね。
うん。一つの作品のためにかなりの時間がかかるからね。よく言われるんだよ、“もっとテレビに出てください”とか“もっと映画に出てください”ってね。
チャンスがあればいくらでも出ますよ。ただね、出ないからといって怠けているんじゃないってことも分ってほしい。
オレも生きてる人間だから、たまにはでたらめもするよ。だけど女を騙したり、泣かしたりしない。
まして、ついて来てくれるファンを騙したりしないよ。
僕は、はっきりここで言いたいけど“ファンクラブなんて恥ずかしくてさあ”っていうのは来なくていい。そういうのは一番イモである。
やっぱり世の中が世紀末になってきてるじゃない。だから正直に行こうじゃないか、皆の衆ってことだね。
萩原さんのファンは、わりとアダルトなのでは?
そう。それでアダルトの人間てさ、けっこう斜に構えちゃってるとこがあるでしょ。
僕が非常に恵まれているなって思うのは、僕のファンの人は構えていない。そういう人こそ“ウェルカム・マイ・フレンド”。そういう人こそね。
いっしょに楽しもうじゃないかと。
そう、そして話し合おうと。
僕もこの年になって、いろんな目に会ってきた。両親が亡くなった。娘も大きくなった。離婚も何度かした。
ある程度、話はできるようになったよ。人の話も聞けるよ。だから、下手なお寺行くより、僕のファンクラブに入るほうがいいんじゃない(笑)
お寺より有り難いお説教が聞ける?
それはどうかな。よく坊主が悟りとはとかさ、人間は何故、生きるとかそんな難しいことを言うけどさ。僕はそんなことは言わない。
生まれて来たのはテメエの勝手じゃねえもん。そう思わない?
気がついたら生まれてたんだからね。そうではあっても、あまり後悔しないように生きたいしね。
やっぱり自分が犯した時間。罪じゃなくてね。犯してきた時間は取り戻しようがないからね。どうやって後悔しないように生きるかそのへんはしゃべれるんじゃない、僕でも。
されど、泣く。泣くときもある。
萩原さんも泣く?
そりゃ、泣くよ。男だって泣きますよ。泣くさ、オレだって。
人知れずに?
人知れずに泣くさ。
よく、ね、考えるんだけど、何が欲しいんだ、いったい、このオレは、と。
ゼニか?名誉か?芸術か?と、問いかけてみるんだ。しかしぜ〜んぶ違う。
自信が欲しいんだよ、自信なんだよ。・・・・・・・・・
泣くときゃあるよオレだって。かからない電話を待つときもある。
待たないでかけるほうではない?
待つときはある。特に好きな女は待つ。
待つこと自体を楽しむのでは?
そんなことないよ。寂しいじゃないかこっちから電話して出なかったら。だから、かけられない。
まだ、そのへんは多分に愛情コンプレックスっていうのがあるのね。揺れてるんだよ、揺れてんの。まだまだ、あきらめないよ、助平だよ。
たった一人でも決定的な出会があると人生が変わる。神代さんがまさにそうだった。
ところで、萩原さんはどんな女性に魅力を感じます?
う〜ん。どういう女がいい女なのか分んないけど(笑)
好みは変わってます?
どうかな、好みが変われば楽なんだけど(笑)。いい意味でも頑固、悪い意味でも頑固な女。
人との出会いって、人生を左右することもあるんですね。
それは大変なもんですね。
たとえば今回の映画の神代監督の「四畳半襖の裏張り」、僕はあれを見て神代さん大好きになっちゃってね。
この監督じゃなきゃ、やだっていうぐらいにゴネたこともあった。まるでガキが玩具屋の前でお袋に“これ買ってくれなきゃ、やだ”っていうようなもんですよ。
それでね、何回か仕事をしたけど、まさしく素敵だった。いまでもそう思う。僕の先生だね。やっぱり、先生。
演出家と俳優という関係を超えて?
そういうところもあるね。いいことも悪いことも。人生における大変なプロフェッサーだもんね。
映画やってるときって、精神的SMごっこだね。ときにはいじめたり、ときにはいじめられたり。しかし、それでいいんじゃないかなあ。
ある俳優さんがよく言うんだけど。監督であったり、先生であったりする人との出会いがあるかどうかで決定的に違ってくるもんだ。
もちろん、一人に出会えればいいんだけど。
それが、その人と出会ったときにはその人が語れなかったこと、心の奥にしまっていること、それを、代弁する。
そういう場を与えられたときに。ね。
でも、そうそうはないね。そんな出会いは。かと言って、日本の映画作家がみんなバカだとか、
神代辰巳以外を認めないというんじゃなくてね。
あくまでも僕にとっては神代監督との出会いが大きかったということなんだけど。そうは言っても、神代さんにとって
僕はあくまでも素材ではあるけれども。
ただね、長くつき合ってくると、監督がかすかに言いたくてももじもじしていること、つまり、それは女の悩みとか家庭の不和だとかっていう小ちゃなものじゃなくて、もっと違った何かが見えてくるというか・・・。そういうこともあるんだ。
僕は何かに熱中すると訳が分らなくなって、自分自身見失うときがあるから・・・・・・。
冷静でなおかつ優しい人がいいね。そしてときに、熱く!
ときに、クールに!
うん。だからむずかしいんだよ(笑)なかなかいない。いるかなあ、と思ったときまだそれを確認できないうちに終わったりするんだよね(笑う)
こっちも我がままなんだよね、やっぱり。
監督に言いたくて言葉にしない部分を汲み取って表現する?
はっきり汲み取れれば肥溜屋なんていらないよ(笑)まだまだ、だめだね。かすかに見えるときがあるっていうだけで。
かすかに見えたときは?
たまたま見えたときには、ひしゃくを持ってなかったり(笑)タイミング悪いんだよ。
準備万端、整ったときには見えなかったり・・・。
そうそう。そういうときには、こっちが感じなかったりね。
いっぱいあるよ、いろんなことが。それとね、神代恩師には教えてもらうことがいっぱいあるよ。これからですよ。これから。
話は戻りますが、ファンへのメッセージを!
とにかく、これからはファンと一緒に何かを創っていきたいね。
ファンクラブは、そういう場のきっかけでもあるのですね。
僕はそうしたいと考えていますよ。いますぐにでもやりたいことは、みんなで版画でもいたずら書きでもいい。大きなキャンパスに合作するんだ。
すごいぜ、これは。
マチスもびっくりなんていう作品になったりして。ファンと一緒にハワイツアーとかさ(笑)。よくあるじゃない。僕はもっと素朴なほうがいいね。
大人の臨海学校とかね。
そういう場でラブが生まれてもいいと思うし、そこに女をさがしに来るヤツがいてもいいと思うしね。
ただ、ちょっとお願いしたいのは民事はいくら起こしてもいいけど刑事事件だけはね(笑)
これは起こしてもらいたくないっ!!
何もしちゃいけないとはいわないよ。
できれば民事どまりで。
そう。それと、第一回はこういうふうに僕がインタビューを受けてるけど、できたら逆に僕のほうにだれだれをインタビューしてほしいって言ってきていただきたい。
ファンの人のリクエストに応じる?
そうですね。そういうふうにファンとキャッチボールしたいね。僕は、どんなジャンルの人でもいいけど、たとえば芸術家100人インタビュー
なんてやってみたいね。この会報を通じて。
ということですから、萩原さんにぜひ会ってほしい人のリクエストをどしどし、どうぞ。
みなさん、どんどん僕に言ってきてください!!僕はどこへでも行きますよ。